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トロント

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トロントの街並み
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教会
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街並み
 
小国町は県外からの移住者を歓迎しています。残念なことに地方の田舎の特徴でもありますが、町を離れる若者は多いらしく人口の中で高齢人口の割合が高く、人口も減少しているようです。若い者が居ない町は活気に乏しくなりますし、経済の発展も望めなくなりますので町の施策で小国町への移住者を迎える態勢を取られているようです。その町の産業の形態により人口の流動化は避けられないものがありますが、国内では都会に出ていく若者が居る一方で、都会の生活より田舎暮らしに魅力を感じて移り住む人々も増えています。私もその一人で小国の自然と人々の人情に魅力を感じて生活を始めました。ただ、日本では村落共同体の名残の身内意識が強すぎるため、外部の人間に対し遮蔽した壁を作るきらいがありました。その中で地方の小都市の小国町が外部の人間を取り込もうとするのはある意味で画期的なことでもあります。他からの異文化を受け入れる事により町は活性化していくはずであり、活性化させるための刺激的な風を外からの人間は運ぶ役割も担っているはずです。純粋すぎる風土は時に息苦しさを感じます。異質な人間を教室や職場の中から排除しようとする学校や会社のいじめ等も、風通しの悪い日本の風土が土壌としてあるのかも知れません。

 長男の留学先であるカナダのトロントに、半年の語学留学を終えるのに合わせて観光をかねて次男と家内の家族三人で行って来ました。カナダという国は大自然が豊であるという以外はそんなにイメージが浮かばない国でした。ホテルに着いて夕食の店に案内された町の人々の様子にびっくりしました。白人を主体に黒人や中国、韓国 東南アジア、中近東、南米、ヨーロッパ等多様な人種の人々により形成されていることが判明しました。イギリス連邦の新しい国家であるために多文化主義を国の基本政策とし、移民政策を採っているのでした。日本のようにほとんど単一民族の国の人間からすれば、街を歩いている人々の顔ぶれの多彩さにまず驚き新鮮さを感じました。外国人であるだけで目立つ日本と違って、すべてが外国人で成り立っているカナダは、多種多様な文化が当然の国でした。外国人であることは全く注目されません。様々な文化が錯綜する多文化の国では、異なる文化を受け入れどこかで折り合いを付けなければ生活をしいていけません。雑多な生活様式を統合しながら国の気風を醸成しているようです。個人の主体性とアメリカのような自由を尊重するスピッリツを国家の形成の土台に据えた国造りをしているようです。

 息子のホームステイ先のペアレントもフイリピンからの6年前からの移住者でした。息子を本当の子供のごとくに扱ってくれて、挨拶に出向いた日にホームパーティを開いて歓迎してくれました。同じアジアのフイリピンのファミリーから手作りのご馳走と歓待を受け、カナダの開放的な生活様式と暖かいもてなしに感銘を深くしました。息子の話し相手も務めてくれていた小学6年生の女の子は、物おじせず明るく活発な娘さんで、カナダ人として成長してる姿が見えていました。20代半ばの娘さんも日本からの来客を苦にすることもなく歓迎してくれました。ホームパーティ等に慣れていない、英語も喋れずむしろ不安を覚えながら出向いた私たちを安心させる気さくなホスピタリティーにお客様をもてなす自然体のあり方を学ばせてもらいました。観光地を見るだけでは決して知ることが出来ない、その国の暮らしの一端と異国の人々の生の生活をかいま見ることが出来た事に海外旅行の大きな収穫を得ました。

 市電のような電車から見るトロントの街並みはどこを見ても異国情緒に溢れていました。カナダ最大の都会であるため都心部は近代的な高層ビルが建ち並んでいましたが、一般的な普通の民家は古風な煉瓦作りでヨーロッパの趣を呈しているのを感じました。イギリスやフランスが統治を争った国であるために自ずとヨーロッパ的な街の作りとなっていました。建物群の中に際だっていたのが空に尖塔を突き出して立つ教会の存在でした。街の至る所に教会が存在しており、雑多な文化の人々を繋ぐ信仰の役割の大きさを感じました。石造りの街並みを歩き、様々な人種の人々の表情や異なる言語の溢れるトロントの街には、新しい国ならではの進取の気概と雑多ならではのたくましい国民性を見る思いがしました。この旅行でもっとも期待をしていたのがカナダの料理でした。日本では味が一律で工夫の施されていないファミレスには呆れていましたが、どの料理も大胆でありながらきちんとした味の工夫がされている料理には感心しました。平凡なナンのようなパンにも、焼いた肉にも、サラダのドレッシングにもスパイスが多用に利かされて味にアクセントがあるのが分かりました。エスニック系の人々の料理の影響を強く受けているようです。日本と違って盛りつけ等は無頓着であり、繊細さには欠ける面もありますが味に関しては雑多な文化の味が反映しており、どの料理も不味いものはありませんでした。むしろ、日本では見られないような個性的な味を出している料理の数々を舌の上に印象づけられました。

 ロイヤルオンタリオ博物館に行きました。寒い中子供連れの家族や団体が行列を作ってチケットを買っているのです。退屈しそうな箱ものには余り興味がなかったのですが、家族の希望で行きました。館内の展示方法も日本と違ってリアリティがあり、また子供達を飽きさせない、アクティビに参加させる仕組みが至る所に見られました。子供達は活き活きと見学しているのではなく参加しているのです。親や大人達も子供を管理するのではなくのびのびとほったらかしのようにしていました。日本では館内は静かに行儀良くという観覧の仕方が主流ですが、まさに館内はいい意味での遊園地のような賑わいなのです。博物館に大挙子供達が押し寄せているのに驚嘆しましたが、その子供達の奔放な振る舞いにこの旅行でもっとも感嘆しました。低迷している日本の教育の姿の原因を見たような気がしたのです。カナダには国を発展させる未来の子供達が育っていることを実感しました。

 長年代々にわたって住み継いできた佐賀の町を出て、農家の長男である私が小国の町に行くことには罪悪感に囚われていました。熊本という隣り県に住むことさえ抵抗があったのに、カナダでは国を遠く離れて祖国を出でて新しい国で生活を一から始めるのです。伝統や歴史を重んじる人間にとってはカナダは浅い文化の国と映るかも知れませんが、最近の伝統ある国々の凋落を見ていると歴史の長さが国の価値を決める時代ではないようです。トロントでの短い滞在を通して異国の人々を受け入れる多文化主義はここ小国での生活の中で参考になりました。外部の人間を許容していくキャパシティの大きな寛大さを、このような地方の小さな町から発信していければと大きな夢を抱かせるカナダのトロントの旅行でした。もし、小国の次に移り住むならトロントというくらいに、世界2位の国土の広さを持つのと同じくらいに異国文化を受け入れる大きな街のキャパに魅力を感じました。
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オンタリオ湖のハバーフロント
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CNNタワー
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ナイアガラ瀑布
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ナイアガラフォール
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ナイアガラの近くのタワーからの瀑布

25年3月21日

 古天神 井崎



 





 
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